不動産投資において
魅力的に映る
「高利回り区分店舗」
今回は
京都の主要エリアに位置する
地下1階の複数店舗一括売り物件を例に
メリットとデメリットを
客観的に深堀します。

■物件の基本条件(概要)
物件種別:区分所有建物(地下1階部分・店舗3区画一括)
立地エリア:京都市内・主要地下鉄駅から徒歩約10分圏内(商業地域)
価格:6,600万円(税込)
専有面積:約256㎡(約77坪)
構造:SRC造
築年数:築50年以上(昭和50年代前半建築・旧耐震基準)
現状:満室稼働中(全区画賃貸中)
〇メリット〇
(投資のポジティブ要素)
1. 表面利回り10.9%超によるインカムゲイン
販売価格6,600万円に対し、現在の年間予定賃料収入(税込)は約721万円です。
表面利回りは約10.93%となっており、
現在の低金利環境下におけるインカムゲインとしては高いポテンシャルを持っています。
購入直後から全額の賃料収入が発生する状態です。
2. コスト控除後もNET(ネット)利回り約7.6%を確保
本物件は区分所有のため、
月額の管理費・修繕積立金(合計で月約18.3万円、年間約219万円)が発生します。
これらの一切の維持費を差し引いた後の
NET利回りでも約7.60%を維持しており
経費を考慮しても十分な利回り幅が確保されています。
3. 複数テナント(3区画)によるリスク分散
地下1階のスペースは単一のテナントではなく
3つの異なる業種(物販・飲食・サービス等)に分割されて賃貸されています。
万が一、どこか1店舗が退去したとしても、
一気に収入がゼロになることがなく、段階的なリリーシング(次の募集)が可能です。
?デメリット?
(投資のリスク・ネガティブ要素)
1. 築50年超による「旧耐震基準」と建物の経年劣化
本物件は昭和50年代前半の建築であり、
建築基準法上の旧耐震基準の時代に建てられています。
将来的な融資利用時の制限や、
建物全体の老朽化に伴う大規模修繕、
あるいは将来的な建て替え合意形成といった
築古物件特有の長期的な資産リスクが伴います。
2. 「地下1階」という階層に起因する集客・リーシング難易度
対象区画はすべて地下階です。路面店(1階)に比べて視認性が低く
ふらりと立ち入る新規客の集客には不利な構造です。
将来テナントが退去した際、次の入居者を見つける(リーシング)ための
業種が限定されたり
空室期間が長期化したりするリスクがあります。
3. 空室時も発生する高い固定費(管理費・修繕積立金)
満室時は賃料から十分に賄えますが、
月額約18.3万円の管理費・修繕積立金は、
空室が発生した場合でもオーナーが自己資金から毎月支払い続ける必要があります。
固定費の負担割合が比較的重い点には注意が必要です。
4. 高額な敷金返還義務(関西方式)の継承
前オーナーから引き継ぐべき敷金返還金が約514万円存在します。
契約内容(関西方式の引き当て等)により将来の返還額は変動しますが、
テナント退去時にまとまった手元キャッシュの支出を迫られる可能性があるため
購入直後から資金のプールが必要です。
5. 敷地内駐車場の不保持
敷地内に専用の駐車場がありません。
車でのアクセスや搬入を重視するテナントの場合
周辺のコインパーキングに依存することになり
業態選定においてマイナスに働く場合があります。
●まとめ●
本物件は
「築50年超(旧耐震)・地下階・高い維持費負担」
という明確なリスクを受け入れる対価として
「実質NET利回り約7.6%・満室稼働・テナント分散」
という高い収益性を手に入れる
ミドル〜ハイリスク型の区分投資案件です。
確実なキャッシュフローが得られる反面、
将来の退去や修繕に対する
十分な自己資金と出口戦略(売却想定)が
必要となる物件と言えます。













